ショートステイ
2025-08-14
「もう以前のやり方には戻れない」ペースノートを導入したことで解決できた潜在的な課題
- 施設名:
- 社会福祉法人 長崎厚生福祉団 特別養護老人ホーム 鶴舞苑Ⅱ
- 所在地:
- 長崎県長崎市大谷町418-1
- ベッド数:
- 20
- 相談員数:
- 2
- 課題
- 利用予約管理、業務効率化
目次
記録ソフトの活用で何とか予約管理はできていたが…
まずは社会福祉法人 長崎厚生福祉団様について教えてください。
私ども社会福祉法人 長崎厚生福祉団は、福祉文化の創造を目指し、長崎県にて高齢者福祉施設を中心にサービスを提供しています。
ご利用者とご家族の「できる限り自分の住み慣れた家(地域)で暮らしたい」という思いに寄り添い、人づくりとその町づくり、地域の方たちに貢献することに取り組んでいます。グループを含めた法人全体として特別養護老人ホーム5か所、介護老人保健施設2か所をはじめとする計33の事業を経営しており、職員総数は約650名です。
ペースノートは長崎市大谷町にある短期入所生活介護「ショートステイセンター 鶴舞苑Ⅱ」の予約管理に使用しています。ショートステイは2人部屋2室と4人部屋4室の計20床で構成され、職員数は11名(相談員2名、看護職員1名、介護職員8名)です。
ペースノートを導入する前にはどのような課題があったのでしょうか?
それまでは介護ソフトの「CAREKARTE(ケアカルテ)」を活用し、1ヶ月分の予約スケジュールを紙で出力し、管理していました。ケアカルテは記録や請求のためのソフトで、予約管理に特化したものではありませんが、なんとか工夫して使っていました。
当施設は20床のショートステイで、定期利用者が7〜8割を占めるとはいえ、問い合わせも変更もそれなりにあります。
定期利用者のスケジュールを印刷した紙をベースにし、新規利用があれば名前や期間を書き込んで、入院やキャンセルがあれば修正テープを貼って書き直す、問い合わせがあれば付箋を貼り付けるという、アナログなやり方です。送迎表は別途手書きで作成していました。

かなり手間がかかるのではないかと思いますが、いかがでしたか?
1枚の記入シートを相談員2人で管理していましたが、予約管理の煩雑さが負担になっていました。2人のデスクの真ん中に置いていたので単純に場所を取るし、付箋でしか最新情報を確認できなかったので、2人がいないときに事務所に問い合わせがあれば電話を受けた人がそこまで見にいかなくてはなりませんでした。
予約管理シートは現場には共有せず、ケアカルテで変更の操作を行っていました。ただそれだけだと変更が伝わらず、口頭で伝えに行ったり、送迎表を修正したりしていましたが、伝達ミスやヌケモレも少なくなかったです。
それでも、定期利用者の割合が高いため、ケアカルテで出した紙を工夫して使うことで「何とかなっていた」というのが正直なところで、当時は課題とまでは捉えていませんでした。
0から手書きで作ることに比べればまだ楽ですし、「こんなものだ」と思っていたんです。

本当に業務負担を軽減できるか、一回導入して確かめよう
ペースノートを知ったきっかけは何でしたか?
業務執行理事の千々岩が2024年7月に福岡で開催されたCareTEX(ケアテックス)という展示会でペースノートのことを知り、「こんな予約管理システムがあるよ」と教えてくれたことがきっかけです。
そして、当時の管理者がニーズに合致しそうなペースノートに興味を持ち、「もっと予約管理が楽になるのであれば」と、問い合わせをした次第です。
打ち合わせで、初めてペースノートを見たときの印象はいかがでしたか?
正直なところ、「怪しいな」と思いました(笑)。それまで全然知らなかったし、ケアカルテとペースノートでどれだけ機能が違うのかもわからなくて、具体的なイメージがわきませんでした。スケジュール管理にそこまで課題感を持っていなかったというのもあります。
とはいえ、管理に手間がかかっており、解決できていないことがあるのも事実だったので、とにかく一回導入してみて、便利になるならそれでいいし、手間が軽減できなければ以前のやり方に戻せばいい、と考えました。
ペースノート導入の決め手になった部分があれば教えてください。
もともと使っていたケアカルテとデータ連携できたことが決め手ですね。
ペースノートの取り込みボタン・送信ボタンを押すだけで随時連携でき、利用者情報、利用予定の二重入力が不要になります。利用予定を一元管理することで職員の業務負担を軽減できるのは大きなメリットだと考えました。
毎回の転記という無駄な作業がなくなり、転記ミスもゼロになるわけですから。
相談員がどのフロアにいても、近くにあるパソコンで利用予定の確認ができるのも便利だと感じました。
実際に操作をさせてもらって、直観的に操作ができること、デザインが見やすく、動作も軽くて作業しやすく、ケアカルテとのデータ連携もうまくいくことを確認できたので、上申もスムーズでした。

ペースノートが便利すぎて、もう以前のやり方には戻れない
2024年8月にペースノートを導入してから1年が経ち、今はどのように感じていますか?
ケアカルテのスケジュールに手書きで追加や修正をするやり方をしていたときは「これでも何とかなる」と思っていましたが、ペースノートを導入して使うようになって、それまではとても手間がかかることをしていたのだなと気づきました。
想像以上に予約管理が楽になり、もう以前のやり方には戻れないと感じています。
ペースノートを導入したことで、帯で予定を見る習慣も付きました。男性と女性で色分けもできますし、ペースノートさえ見ておけば当日の入退所スケジュールもパッとわかるので、ヌケモレがなくなりました。
以前のように「いちいち担当者に聞かないとわからない」「確認してからでないと問い合わせに返事ができない」といったこともありません。
アカウント数が無制限で、複数台のパソコンで同時にログインして編集や閲覧ができるので、利用予定を作る相談員にとっても、閲覧する介護職員にとっても使いやすいです。
相談員には編集権限を、介護職員には閲覧権限を付与するというように区分しているので、介護職員がうっかり誤った操作をしてしまう心配もなく、安心して見られています。

それ以外に「ここがよかった!」という部分があれば教えてください。
稼働率にたいして、より意識が向いたと感じています。
以前は月末に集計作業をして初めてその月の正確な稼働率がわかる状態だったのに対して、ペースノートは稼働率を自動で計算し、画面に常に表示してくれます。
おかげで「今月は稼働率が低いから増やそう」「新規利用が少ないけれど、原因は何か」という意識づけができました。さらに、そういった意識を相談員だけが持つのではなく、管理者、現場のメンバーみんなと共有できるようになったのがよかったと感じています。
また、ペースノートのFAX送信機能で、居宅への空床FAXを自動作成し、月2回、最大600通まで追加料金なしで送れるのも魅力的だと思っています。
以前は、男性部屋と女性部屋を分けて空床を数え、この日からこの日まで利用できますという営業FAXを作り、送り状も作成して、一通ずつ手作業で送っていました。
月に2回、30~40件に送信していたので時間もかかりましたし、FAX番号は全部手打ちなので送り間違いをしてしまうこともありますよね。
しかし、今はペースノートに登録された空床状況を元に自動でカレンダーが作成され、ボタン一つで一斉送信ができるので、手間も時間もかかりません。
さらに、予約がキャンセルになったときに、キャンセルの理由もペースノートに記入できるのがわかりやすいです。今までは鉛筆で手書きしていたのですが、紙面の都合でキャンセル理由を消しゴムで消してしまうこともあり、振り返りがむずかしかったんです。今はキャンセルリストで確認できますので、これもペースノートにしてよかった点ですね。

予約管理の負担を軽減したい事業所におすすめしたい
サポート体制に関しては、どう感じていますか?
導入時の設定も行ってもらえましたし、定期的にカスタマーサービスの方からフォローアップがあるのもありがたいです。操作の確認のほか、ペースノートはバージョンアップが頻繁に行われているので、新たに追加された機能のお知らせやレクチャーもしてくれます。
予約管理表がとても使いやすいので現時点でも十分満足していますが、当方がまだ知らないだけでもっと利便性が高い機能や活用方法があるのかもしれないので、こうやってサポートの時間をとって丁寧に教えてくれるのはありがたいです。

今後の展望やペースノート社への期待をお聞かせください。
AI予約作成機能(ご利用者ごとの過去の利用傾向を分析し、AIが最新月の利用スケジュールを自動で作成・提案する機能)の精度がもっと高まることを期待しています。現状では男性部屋と女性部屋を完璧に分けられないことがありますので、改善してよりよいシステムになったらいいですね。
もう一つ、現在は、外部にいてパソコンを見られない状態のときに「この日とこの日、利用できますか?」と空床の問合せがあっても、ペースノートを見られないため、「持ち帰って確認し、折り返します」としか言えません。
なので、パソコンがない状態でも予約管理表を見られたらいいなと思います。
スマホの画面だとサイズが小さくて、各部屋のスケジュールを見るのは厳しいので、iPadのようなタブレットを持ち歩いて見られると使いやすいかなと思います。

これからペースノートの導入を検討している方のアドバイスをお願いします。
ベッド数が少ない事業所ではメリットを感じづらいかもしれませんが、ある程度のベッド数があり、手書きによる煩雑な予約管理の手間を減らしたい、利便性を高めたいと考えているなら、ペースノートがきっと役立つと思います。
特に、ケアカルテのようなペースノートと連携できるシステムを使っている事業所には間違いなくおすすめできるシステムです。介護業界でも生産性の向上やDX化という言葉をよく聞きますが、ペースノートを導入することで利用者情報と利用予定を一元管理できるので、業務負担は大幅に減ると実感しています。